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前回のブログ「韓国の就職事情(2)」では、
日系企業にとって、優秀人材の確保は思いのほか難しいことを書きました。
この回以降では、私の採用についての体験を紹介したいと思います。
今回は、顧客の紹介によるコネ入社は扱いが難しいという事例です。
私の会社が属する業界は、いわゆる医療業界です。
顧客は病院・クリニックで、医師がエンドユーザー(最終顧客)となります。
韓国では医師は、弁護士と肩を並べ、地位が高く、最もレスペクトされるべき存在です。
医師の中でも特に大学病院の先生だと、医学部教授も多く含まれ、より地位は高く、最高ランクと言ってもいいでしょう。
ビジネスをする上で、そんな偉い先生たちと自ずと親しくなり、個人的な頼み事を受ける機会も多く発生します。
先生ご自身が「日本に訪問するから美味しい店教えて」とか、
私が「日本に一時帰国したらあれこれを買って来て」などなど。
(彼らの考える)私との親しさ(こちら側ではなく)に応じて、依頼レベルは上がってきます。
個人的にできることだとそれほど問題ないのですが、その中で、一番困るのが、子息をコネで入社させてという依頼です。
韓国ドラマを見ていると、社員間の話題として、「彼は社長の同窓の知り合いだから入社できた」とか、
「彼女は会社の大事な取引先の子女だから気をつけろ」とかで、
コネ入社する事例が見て取れます。
多分、韓国企業だとよくあることなのだろうと想像します。
一方で、私の会社の場合は、大事なお客さんである教授先生から頼まれたとしても、入社の権限は私ひとりにある訳でもなく、採用についての社内規定もあり、やすやすと引き受けることもできません。
かと言って、簡単に断ることも非常に難しいです。
なにせ、地位が最も高いと自負する教授先生が、私と親しい関係だからこそ依頼しているからです。
以前、ソウルにある大学病院医学部の教授先生から、ご自身の娘さんをぜひ当社に入社させてほしいという依頼を受けました。
私は、困ったあげく、人事部門とも相談して、以下の様に応えました。
「選考には最大限配慮するが、当社の人事制度に基づいて応募頂き、面接を受けて合格すれば入社できる」と。相当に事務的な云いようだと受け取られたでしょう。
そして、応募したその娘さんの結果は、残念ながら不合格でした。
私が先生に直接お会いし、申し訳なさそうに結果をお伝えたところ、「分かった」との一言だけの返答。
後日聞いたのですが、同じ業界の競合他社へ入社されました。
その後どうなったかというと。。。
この教授先生が関係している病院の購買案件は、すべて競合他社へ流れてしまい、
さらにアンチ当社の急先鋒となり当社の製品・サービスへの批判を広く宣伝する様になってしまったのです。
これぞ、韓国アルアルですね。
次回も続いて、私が体験した事例を紹介したいと思います。

(つづく)
