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以前のブログでは、日系企業が韓国へ進出する際の形態について書きました。
日系企業が販売網拡大として海外進出する場合には、韓国に限らず
総代理店、駐在員事務所、パートナー企業との合弁、独資での現法設立の設置等
が主な形態となるという趣旨でした。
今回は、韓国の代表的企業であるサムスンの海外進出における人材育成の考え方について、考察したいと思います。
サムスンでは、海外進出についてグローバル人材育成を先に考えており、サムスン経営を熟知した、地域の専門員を育成することに力を入れてきました。
サムスンも海外展開は輸出型から始まりましたが、90年代に入り地域中心主義のビジネスを展開するために、市場をよく理解する人材を本社から派遣しました。
そして、2000年代以降は、さらなるグローバル展開を加速させ、現地の優秀人材を本社に駐在させ韓国及びサムスン流を学ばせ、また地域へ派遣する形態を導入しています。
サムスンのグローバル人材育成は大きく分けて3段階に分かれています。
第1フェーズ
当初サムスンが海外に進出するという段階で、最初に必要になったのが即戦力人材です。
この即戦力人材とは言語ができて現地の人とコミュニケーションが取れる人材です。
その国の語学ができる韓国人社員を駐在員として現地に派遣する形態です。
第2フェーズ
しかし、語学ができるだけでは失敗するケースが多々発生しました。
素行が良くなかったり、現地の文化・風習、あるいは現地のビジネススタイルと合わない人たちが現地に派遣されると様々なトラブルが発生したようです。
この課題の解決策として取り入れたのが、地域専門家制度です。
この制度は本社社員の現地化を目指し、対象地域へ派遣するもので、駐在員とよく似ていますが、少し違います。
最初は仕事をさせずに、現地に滞在しながら見聞き、体験した事を報告させるだけを課します。
語学の習得はもちろんですが、現地の習慣や生活様式、人の考え方の違いを身をもって経験させるのです。
数年間、これを経験させた後、仕事を与えてゆくのです。
多少の初期投資は必要となりますが、この経験を得た地域専門家が存在する現地拠点では、本社間との問題発生するケースも減ることが分かっていると云います。
また、現地特有のニーズも把握でき、製品開発へ反映させることができるのです。
第3フェーズ
それでも本社からの派遣社員に対応が難しいこと、現地社員側でも理解・納得できないことは発生してしまいます。
そこで、取り入れられたのが、グローバル戦略グループです。
現地の優秀人材に、韓国本社に招き、一年間ほど韓国とサムスンについて学んでもらう手法です。
本社のことを熟知し、本社で働いている人のメンタルやコミュニケーション方法を良く知ることで、現地社員を上手くマネジメントできる社員を現地の主要ポスト充てることが目的です。
海外拠点数が増え、現地化が進むと本社からの人材では間に合わず、本来の現地化も実現できないと考えた上での解決策です。
事業成長に伴い対象市場を拡大することは避けられない中で、真のグローバル企業になるためには、現地化は避けられない課題です。
日系企業にも、長期的な戦略と投資を考えずに、現地化を急ぐことで痛い目にあるケースは多々あると思います。
サムスンの人材育成の考え方が日系企業にも大いに参考になると思います。
以上

